なぜ幸せな人のほうが少ないのか
世の中には、幸せな人とそうでない人がいる、その違いは何だろうか?
25歳の時、唯一の肉親であった母親が52歳という若さで他界し、残ったのは借金だけでした。
私はそこで、冒頭の疑問を持ち、探求を開始しました。
多くの最上級のメンターと出会い、さまざまな教えを受け、日々の生活で実践し、仕事のチームで数百億円の売り上げを上げたり、自分の意識をクリアにし、過去からのネガティブな感情の昇華にも取り組んできました。
一方で、難病にかかったり、大病したり、うつ状態になったり、さまざまなどん底も経験しながら、それらをクリアして現在に至ります。
30年以上勤めた印刷会社を退職してからは、IT企業の技術顧問として仕事をしながら、家族と日々新しい生活を創造しています。新築で買った家のローンも無く、普通のクルマならキャッシュで買えるぐらいの経済状態になり、休日は仲間と趣味のバンド活動をしたり、旅行をしたりと楽しんでいます。
しかし、自分が幸せになるには、自分一人では幸せにはなれません。家族も含めて周りの人たちも幸せである必要があります。
そこで、自分の知識と経験から学んできたことが周りの人の何かお役にたてれば、この場でシェアしていきたいと思い、この記事を書き始めました。
世の中を見回してみると、どうも幸せそうでない人のほうが多いようにも見受けられます。
でもそれほど不幸でもない。自分の中に微かな疑問を持ちつつも、そこそこの人生で妥協している人が多いのではないでしょうか。
ほとんどの人は習慣と潜在意識に支配されている
最初の記事で書いたようにほとんどの人は、自由意志があるようで、実は毎日、過去からの習慣に支配されて生きています。
その習慣が自分の幸せにとって、良いものであれば、気にすることはありません。習慣の自動運転システムに任せましょう。もし今、とっても幸せなら、ハンドルを手放しても大丈夫です。
しかし、たとえばもっとお金持ちになりたいと思っている人が、お金持ちになれない習慣に支配されているとしたら、、、それは幸せとは言えませんね。
さらに私たちの潜在意識には、強力な現状維持システムがあります。
潜在意識の現状維持システム
潜在意識は、潜在というぐらいなので、普段は意識することもできない、見えない意識です。
しかし、人間の脳や潜在意識には「現状を維持する」という強力な働きがあります。
それは、最近の自動車の車線維持システムのようなものです。自動車の車線維持システムの中身が見えないのと同じように、その現状維持システムも見えませんが、その働きによって私たちは、ある意味守られています。
また潜在意識の現状維持システムによって、車が車線をはみ出さないように、脳も安全な道を進み、余計なエネルギーを使わずに済んでいるのです。
脳は体重の僅か2%の臓器でありながら、20〜50%のエネルギーを消費するとも言われています。省エネで動こうとするのは、ある意味、生命維持のための効率化でもあります。
脳や潜在意識は、今までの習慣や選択でリスクが無いと判断すると、それを繰り返すように働きます。その結果、意識していなくても今までで一番無難だった人生を繰り返すことになります。
人がコンフォートゾーン(安全で快適な領域)をなかなか抜けようとしないのは、この潜在意識の現状維持システムの働きのためかもしれません。
それで幸せならば、それで良いのですが、私たちは、基本的に今よりもっと成長したいという生成進化の気持ちも持って生きています。それも生命の持つ本質です。ある意味、魂の願いとも言えます。
現状を維持したいという潜在意識の働きと、もっと成長したい、もっと快適でありたい、もっと豊かな人生を歩みたいという表面的な気持ちがぶつかると、人は日々の生活に疑問を持ち、幸せを感じることが少なくなってしまうのかもしれません。
ゴールを明確にする
潜在意識の現状維持システムを書き換え、人生の車線変更をして、今よりも豊かな新しい道に進むためには、どうすれば良いでしょうか?
コンフォートゾーン(安全で快適な領域)を抜けて、新しい道に進むには、「ゴールを設定」することが必要です。
ちゃんとした行き先をナビゲーション・システムに入力することによって、初めて新たな習慣を生きることができるようになります。
まず、自分が本当は何をやりたいのか、どんな人生を歩みたいのか、何を実現したいのか、自分が本当に欲しいものは何か?
それらを明確にしていく必要があるのです。
しかし、それは、重要ではあるけれど、緊急のテーマでは無いため、多くの人は、日常の緊急を要する重要では無いことにエネルギーと時間を取られ、特にそのことについて深く考えようとはしないのです。
Eye catch image by Yarden