朋_渓流
自然の中でリフレッシュ
都会での生活に疲れた時、私たちは自然の中に出かけたくなります。山深い森の中でなくても、近くの鎮守の森や川の近くに行ってひとときを過ごすだけでも気分はリフレッシュされます。
森林浴とか、自然浴と言われるようにいきいきとした自然の氣に触れ、森の木々や花の香り、柔らかい土の感触、小鳥たちのさえずりなどによって、視覚、聴覚、臭覚、触覚は、心地よい刺激を受けます。
実は、あまり意識しなくても、聴覚から知らず知らずのうちに癒されていることもあります。視覚、臭覚、触覚はダイレクトな感覚ですが、聴覚からの刺激は無意識のうちに私たちに影響を及ぼしています。
心が癒される自然の音
では、自然界のどのような音によって、私たちは癒されるのでしょうか。一言でいうと、自分が聴いて心地よい音です。人それぞれ気分や個性、嗜好の違いがあります。このため、万人に良い音というのは、厳密にはありません。
ただ、オススメの音はあります。それが水の音です。具体的には、先に紹介した海の波の音、そして川のせせらぎの音、渓流、清流など川の音、雨の音など。これらには共通した音の特徴があります。それがピンクノイズとゆらぎの音です。
ピンクノイズとゆらぎ
音響工学では、あらゆる周波数成分を均一に含んだ音をホワイトノイズといいます。実際どういう音かというと、ザーとかシャー、サーと聴こえる音です。エアコンの風の音や、掃除機の排気音などもホワイトノイズの含まれた音といえます。
ビンクノイズというのは、ホワイトノイズとよく似ていますが、周波数に反比例して音の強さが弱くなる、つまりホワイトノイズより高周波部を弱くした音で、さらに1/fノイズとも言われるようにゆらぎのある音です。ピンクノイズは、滝の音とそっくりです。
欧米では、すでに10年以上前から、睡眠誘導用のホワイトノイズ発生装置が売られていたり、最近では瞑想用にホワイトノイズやピンクノイズの入ったCDや音源なども売られています。これらは、癒す音という意味で「スージングサウンド」とも呼ばれています。
赤ちゃんに対する実験では、母親の心臓の音、心音を聴かせると泣きやんだり、よく眠るということは昔から知られていました。しかしホワイトノイズやピンクノイズを聴かせても同様以上の効果があったという実験結果も出ているそうです。実際、母親が掃除機をかけだすと、赤ちゃんが泣きやんだりすることがありますが、これは掃除機の排気音にホワイトノイズが含まれているからだと言われています。
自然の音に浸りましょう
実際には、CDや電子的なホワイトノイズやピンクノイズではなく、実際の自然の波の音、川のせせらぎの音、渓流、清流など川の音、雨の音などを聴くことをおすすめします。
自然界の音は、可聴域を超えた音も含んでおり、CDや電子的な音より遙かに広い音域の音を含んでいるので、より効果的です。小川のせせらぎの音を聴いたり、瀧のある場所で水の音にゆったりと浸ってみてださい。
